AB型ってキチガイ多いらしいね。
俺も頭おかしいだろ、って言われるくらいのAB型になりたい。
――
雲丹みたいな頭してくるくせに、膿色の瞳がある。
爪楊枝みたいな手足をしてるくせに、口だけは達者で。
鴉と鶏が濃厚な接吻をしているような声を発しながら。
コンビニの明かりに照らされるそんな姿を、目撃してしまった。
こんな夜中に、ふと肉まんが食べたいなどと、思わなければよかったようだ。
雲丹が反時計方向に回っていく。指は痙攣して、声は規模を上げた。
深夜三時。二月の寒空。こいつは何をしたいんだろう。
まるで妖怪じゃないか。これでは、事実になってしまうのではないか。
受験に失敗した、とは聞いていたのだが。
それにしても、こんなところで遭うなんて。
何かに掻き立てられている焦燥を俺に見せて、額には汗が浮かんだ。
汗の一つ一つに、俺の瞳が映写され、俺を見ていた。
お互いの瞳は、お互いを見つめている。
形容しがたい嫌悪感。鳥肌すら、こちらに視線を向けているようだ。
無関心で居たかった。彼女には関わってはいけないと分かっていたはず。
だが目があった直後から、俺は逃げようのない繋がりを得てしまった。
高校三年。二月の寒空。
三年間、無関心を貫いた、存在。
ロッカートイレ机の下。黒板の上テラス水銀灯の影。
同じクラスになった人間の半数は、年内に学校を去った。
その誰もが、彼女と繋がりを持ったから。
揺れるロッカー。トイレの鏡の中。見上げられる、机の下。
スピーカーと時計の間に居座り、テラスからこちらを見つめ、水銀灯から部活を見守る、影。
何故、校外に出ている。
何故、俺の前に現われた。
何故、気付いていたのに目を合せてしまった。
覚悟を決めて、大きく息を吸った。
吐き出すと、発せられた息が白い霧となって、視界を塞いだ。
瞬く間に腫れた霧から現われたのは、目前の瞳。
「うわっ――」
至近で見ると、なんとも美しい、金色の瞳だった。
噂される醜悪な外見とは、まるで違う。
伝聞されてきた、異質的なバイオレンスとは正逆に思えた。
違和感を通り越し、納得した。
「――やっと、合せてくれた」
これは、噂通り。もしくは、体験談通り。
待てよ。俺の友人だって、お前にやられたんだぞ。
お前のことは、他と大差無いほど、嫌いなんだ。
お前のせいで、あいつは……。
一種の絶望と、怒り。
俺は、他に何も考えることが出来ずに、奴の胸倉を掴み上げた――。
――
オムニバス。
Haloとかやるみたいね。
アニマトリックスとか好きだっただけに、Haloもちょっとだけ期待。
ホラーは、まあ好き。恐いもの見たさに見てしまう質です。
仄暗い水の底からとか、リングとか。和ホラーの怖さは凄いと思う。
呪怨とからせんとかも見てみたいのは山々なんだけど如何せん見るまでの勇気が要るよね。
見た後のお風呂とかトイレとか絶対ヤダもんね。
夏なんだし、呪怨辺りをロードショーでやってもらえないだろうか。
と、まあ萌え化した貞子大好きな俺。
幽霊だって、実は可愛いんじゃない? っていう観点の話。
驚くのは最後の一行だよね。掴んでるもんね。主人公パネェ。
最初は化物語4話のED映像みたいな、ダークな雰囲気をイメージしてたの。
あくまで絵柄だけね。でもまあ、改めて読んでみればそれなりに人間の比喩としてはいいんじゃない。
ほら、金って、眼(がん)が曇ってると、くすんで見えるって言うじゃない。
その人にとって価値が無いなら、金のような物でもくすんでしまうんだってさ。
造語なんだけどね。
頭の痒さに打ち震えながら朝までの暇潰しに勢いだけで書いてしまった。
若干反省している。
